「The Killer/ザ・キラー」
そだな,,ちゃんとパートナーがいて,たまに失敗する人間臭いゴルゴ13って感じ??
筋を思い出していて,やっと気づく,,あ,名前ないわって.チェックインや何かのサービスを受ける際に都度名前を確認されるけど,いつも違う.
名無し,だった.
筋はシンプルだし,やたら,,独り言というか独白が多いし,会話がないし,,けど,退屈しないな.面白い.
そこは見せ方がかっこいいってのもあるけど,種明かし的にどんなふうにするんだろう,というわかりやすいフックがあるからかな,という気もした.
==== ネタバレしてるョ (間違ってるかもだけど 笑
男は雇われの暗殺屋だった.
今も,パリで,貸オフィスの中に寝泊まりし,向かいのホテルのスイートにターゲットがあらわれるのを何日も待っていた.
ついにターゲットが現れ,今までの完璧な仕事と同じく,この殺人も完璧なはずだったが,,失敗する.
男は,即座に現場の証拠を消し,立ち去る.
ドミニカの隠れ家に戻るが,パートナーの女性が暴行されていた.
怒りに燃え,その実行犯,黒幕を見つけ仕返ししていく.
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会話がない.フロントとかで,「~~,(偽名)様」とか言われても,男の返事は「....」である.
まさに,ゴルゴ13 笑
仕事の信条として予測しろ,予測しろ,,と唱えるが,未来は予測できないものだ,と考えている.
が,,復讐をし終わった後,,未来が予測できないってのはいやだなーって言ってる.
つまり,殺し屋を辞めて,ふつーに暮らしていこう(安定が第一),ってことに心境変化があったという話?
ただなぁ,,最後,パートナーの横でサングラスしてゆっくりくつろいでいるところに,未来が予測できないのはいやだ,というモノローグが被さるところ,一瞬,男の顔がひきつる,,,つまり,,安穏とした生活には戻れない,この先また,殺しの世界に戻る,,ということじゃなかろうかな.
最初,パリでは,WeWorkのオフィスに陣取っている.タイムリーなことにWeWorkは最近破綻(チャプター11申請)した実在の貸オフィス会社.
そこでうぉっと思ってしまった.
で,マクドナルドくらいは普通かもしれないが,スターバックスや,アマゾンなんかが普通に登場する.
一瞬,最後の方でアマゾンが出てくるのは,アマプラだからか,,と勘違いしたが,いやいやこれはネットフリックスだ,と,,笑
で,,最初のターゲットを待つシーン.
オフィスでライト点けてると誰か居るってわかるし,,ホテルの正面だから,監視カメラもありそうで,眼の前のビルから出てバイク乗って逃げるなら絶対に捉えられるし,,となると,数日間のビデオもチェックされるだろうし,,いやーー,,どうなんかな‐,,って思った.
向かいのホテルを覗き見るのは,99%の人が『裏窓』やな,って思っただろね.
会話の途中で問答無用に殺すってのは,非情とか,プロフェッショナル,をわかりやすく表現できるな,と今更ながらに思った.
ティルダ・スウィントンとのレストランでの会話が意味深.ハンターと熊の話.要は,仕返しをしに来ている体のハンターは,実際は熊に犯されたい,という話だ.
それを,パートナーを痛めつけた者に仕返しをしに来ている男に言うとは,,,理由はともかく,お前,人を殺すのが好きなだけだろ,ということだ.
あんだけの役でティルダ・スウィントンを出したか,,
最後依頼者が助かったのは,具体的なこと(男のパートナーを痛めつける)を指示しなかったから,,か,な??
あのとき,オレは,単に殺しを楽しんでいるわけじゃないぞ,と言い聞かせたのか,,でも,上に書いたように,,最後を見ると,,この依頼者,,殺されるんと違うかな,,